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微生物からの有用物質・機能・形質の探索

研究代表者:島根大学 林 昌平 助教

 

 私は2020年に南極地域観測隊の隊員として南極に行ってきました。南極はほとんどの場所が氷で覆われた地域ですが、露岩帯と呼ばれる岩や砂が露出した場所もあります(写真)。露岩帯で採取した砂や泥から微生物を分離し、有用物質を作っていないか、特徴的な機能や形質を持っていないかを3大学の教員(阿座上教授〈山口大〉、上野准教授〈鳥取大〉、泉准教授〈島根大〉)と協力して調べています。未利用の微生物資源を利用し、健康保健問題解決や持続可能な発展に貢献することを目指しています。現在、分離した細菌が、虫歯菌や歯周病菌のバイオフィルム形成を阻害する物質、雑草の種子発芽を抑制する物質を生産していないか、特徴的な脂肪酸の分解能を持っていないかを調査しています。これまでにいくつかの注目すべき活性が見つかっています。