鳥取大学大学院連合農学研究科は、2025年11月27日(木)、鳥取大学の海外教育研究拠点の一つであるメキシコ北西部生物学研究センター(CIBNOR)において、2025年度グローバル同窓会ネットワーク(GAN-RENDAI)中南米支部設立記念イベントを対面及びオンラインによるハイブリッド方式により開催しました。
GAN-RENDAIは、鳥取大学の国際戦略を牽引する先駆的な取組として、2017年度に発足したグローバルな修了生ネットワークです。これまでアジア・アフリカ地域(中国、インドネシア、エジプト、エチオピア、バングラディシュ)に海外支部を創設し、同窓生ネットワークの構築と世界各地に広がる同窓生の活動のバックアップに務めてきました。このたび、更なるグローバルネットワークの確立を目指し、メキシコ北西部生物学研究センターにおいて、中南米支部を設立しました。この中南米支部は、中南米地域(メキシコ、ボリビア、ペルー、ホンジュラスなど)の修了生を束ねる拠点となり、中南米地域からの留学生獲得や修了生との研究活動の促進が期待されます。
記念イベントには、修了生を含め、CIBNORの研究者や大学院生など50名以上の出席者(オンライン参加約20名を含む)があり、河野連合農学研究科長の開会の挨拶とGAN-RENDAIの紹介の後、中南米支部代表のCristhian Fernandez(ボリビア出身)が支部代表の挨拶と鳥取での思い出をスペイン語で紹介しました。バングラデシュ支部ならびにエチオピア支部からのビデオメッセージも紹介されました。続いて、メキシコ出身の修了生が鳥取での研究生活や現況について紹介し、エクアドルとキューバの修了生もオンラインで参加し、現在行っている研究活動状況を報告しました。
行事の後半には、山口大学の荒木教授、島根大学の松尾教授による「酒育プロジェクト」の紹介が行われました。「酒育プロジェクト」は連合農学研究科の横断的研究プロジェクトの一つであり、連合農学研究科の特徴的なプロジェクトでもあります。この度、この酒育プロジェクトの海外展開を図り、メキシコでも広く日本酒について知ってもらうために、プロジェクトについての紹介を行いました。
今回の記念イベントを通し、参加したCIBNORの研究者や大学院生からは、「鳥取大学に留学したい」という声や、紹介された「酒育プロジェクト」をきっかけに「日本酒について興味がわいた」といった、今後の研究交流や学生派遣への期待が高まる感想が聞かれました。
翌11月28日には、Alfredo Ortega Rubio所長を表敬訪問し、今後のGAN-RENDAI運営に関する意見交換が行われました。施設視察としては、水産生態学部門のCrisalejandra Rivera Pérez 博士による研究紹介、ならびに、サボテン圃場の案内があり、CIBNORにおける研究の一旦を垣間見ることができました。
GAN-RENDAI中南米支部設立により、修了生ネットワークはアジア・アフリカから中南米へと地理的な広がりを獲得し、鳥取大学の国際的な研究・教育プログラムの発展に向けた基盤がさらに強化されました。